2005年7月より スペインの地方都市に 住んでいます。 食べ物と旅行がメインの ブログです。 今、07年8月~08年6月の 記事を、思い出しながら 書いています。^^; (マスターの準備や勉強で 忙しい時期でした。) コメントはカテゴリ内、 一番下の“メッセージ”の コメ欄にお願い致します。 こちら □PROFILE ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 名前:メルコ 好奇心旺盛な典型的B型。 08年6月にこちらの大学の マスターを卒業しました。 4月から3ヶ月間、企業にて インターンもしていました。 現在の目標は 「犬を連れてカフェで読書」 やんちゃな犬なので いつになることやら。 生活テンポも暮らし方も 現地に馴染んでいます。 “素敵な駐在奥様の生活”は ここにはありません; 毎日何か新しいことに出会う ここでの生活が大好きです。 夫“イチくん”: 05年3月よりスペインに駐在。 “インターナショナルビジネスマン”を 目指す、普通のサラリーマン。 とても大らかな性格。(O型。) 意味不明スマイルと鋼の心臓で タフネゴシエーションを乗り切る毎日。 たまにブログを書いてくれます。 バルやお酒に興味のある方は 「イチくんのタパスな日記」を 御覧下さい。 犬“熊太郎”: 07年2月に我が家に来ました。 最初は小熊のようでした。 今は小さいながら(約8kg) 筋骨隆々の逞しいヤツです。 ポデンコ・アンダルースという種です。 拾い主、飼い主、獣医さえも 犬種が分からず 本当は田舎の農場の子か 猟師さんの子になって 広いところに住んで 仕事をして生きてく子なのに のほほん・お気楽な 街の子になってしまいました。 かなりキョーレツな性格です。 近所の界隈で一番の走り屋。 特技は全人類に甘えること。 ぽっちゃり女の子が好み。 (ブルちゃんとか) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 犬連れでよく旅行に行きます。 ちょっと生意気な犬と そんな犬に手こずっている 大きめアジア人カップルを 見かけましたら、それが私たち かもしれません! 家訓は 「ここでの滞在中にスペインの 美味しいものを味わいつくすこと」 お勧めの食べ物がありましたら 是非教えて下さいね♪ また「これを食べてリポートして」 というご依頼も受け付けます! ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 好きなもの: ヨーロッパの旧市街をお散歩 美術館めぐり アールヌーヴォーの建築物と装飾 温泉、スパ 地中海(歴史を偲びながら) 並木道、大聖堂、小さな広場 気ままにドライブ バルセロナ、サンセバスチャン、シントラ フィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブル ブリュージュ、ローテンブルク、ウィーン ザルツブルク、チェスキー・クルムロフ 刺繍・レース、テーブルリネン 天然酵母パン作り ケーキ・シュークリーム作り タパスと美味しいハモン (ハモン以外のお肉類はニガテ) 炊きたてごはん 食後のコーヒー+チョコレート ヴィエノワズリ、クロワッサン 闘牛、サッカー Operación Triunfo (05:Idaira、06:Daniel 08:Mimi ちょっと不器用で頑張ってる子) ネイル、ジム、ヨーガ 大きくなります。 どうぞ御覧下さい。 このブログに掲載しております 文章・写真を転用される際は 事前にご連絡を下さり、帰属 (当サイト名)を表示することを お願いいたします。 また、営利目的でのご利用は お控えください。 宜しくお願いいたします。 カテゴリ
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2008年 10月 26日
by ICHIKUN
私のスペイン生活のバイブルである、中丸明著「スペインひるね暮らし」 の舞台である、ビジャルバという町へ行きました。 先日メルコが書いた、エル・エスコリアルとチンチョンへの旅行の際に ついでに寄ってみたのです、というか、 ビジャルバへ行くことが私にとってこの旅行の一番の目的でした。 ビジャルバという町は、マドリッドの北西約30km、グアダラマ山脈の裾野に位置し、 マドリッドからですと、エル・エスコリアルの手前にあります。 都会のマドリッドに住む人たちの別荘地として開発された町で 有名な観光地でもなく特にこれという見どころがあるわけでもないところです。 ですが、どうしてもこの町に来てみたかったのです。 私は約4年まえ、会社からスペインへの赴任を打診されたとき 嬉しさと期待もありましたが、行ったこともない国に住まなければならないという 大きな不安も同時に感じていました。 なんでも良いからスペインに関する情報を得ようと本屋で出会った本の一冊が この「スペインひるね暮らし」でした。 この本は、 若い頃よりスペインに魅せられた著者が、とある縁でビジャルバに来て、 この町の駅前のメソン(日本でいう定食屋みたいな食事処)のご主人や その隣にある動物病院の獣医兄弟を軸に、強い絆の友人関係を築き スペインならではの楽しさをいかに満喫していたか、 という日記風の物語です。 著者の破天荒な人生、考え方、スペイン語の下品な言葉遣いに 翻弄されつつも、楽しくスペインで生活を送っている様子に憧憬の念を抱き、 こんな国なら、自分でもやっていけそうだ、頑張ろう!と 大きな勇気をくれた作品なのです。 実際にスペイン人とどのように接したら良いか、 スペインでどのように生活を楽しむべきか、 物事に対してどう判断を下し、対応してゆくか、 についてとても参考になり、この本のお陰でそれなりに楽しい スペイン生活を送ることができている、と自覚しています。 読んで面白いだけでなく、良いハウツー本として大変な助けになりました。 そしていつしか、この作品の舞台の町の様子を実際に自分の目で確かめ、 著者が絶賛するドミンゴさんの料理を食べてみたくなってしまったのです。 さて前置きが長くなりましたが、Villarbaへ行きました。 ☆ビジャルバの駅 ホームのベンチでは近所の老婆がひまわりの種を吐き散らしながら 30分に1本の電車を見送っている、、、」 という描写でしたが、現在は近代的な駅舎が立てられ、複線となり、 自動検札機が設置され、私の予想とははるかに異なった様子でした。 ☆駅前広場に面した“メソン・カサ・ドミンゴ” 物語の描写通り、駅前広場の真ん前にありました。 壁は白く塗られ小奇麗な印象を受けました。 向こう側のお店、黄色い二階部分でつながっているその下のお店は 物語でも出てくるペットショップです。 ですが お店の入口には、「10月~日までお休みします」との張り紙が! 非常に残念。 ドミンゴさんの料理を食べるためにわざわざやってきたのに。。。 別荘を所有している人たちのために、8月・9月は頑張って働いていたのでしょう。 仕方がありません。 せめてお店の写真でもとって帰ろうか。。。でも離れがたくて お店の前をウロウロしていたら、 物語にも登場する、ペット屋さんから一人の男性が出てきました。 「あれフランキーかな~?」(そのペット屋に勤務する獣医の男性) 「でも大柄じゃないね」(フランキーは大男と描写されている) そしてその彼は鍵をポケットから取り出して“カサ・ドミンゴ”の扉を開けて 入って行ってしまいました。 「“ドミンゴ”の人かな? バルに入って話しかけてみる?」 「え”~隣のペット屋の人かもしれないよ。違ったら恥ずかしいじゃん。」 と、二人で押し問答をしていたら、その彼はバルから出てきました。 思い切って話しかけてみることに。 私 「ヒ、ヒロって知ってますか?」 (ヒロとは中丸明氏のスペインでのニックネーム。こちらが本名だと思われる。) 彼 「知ってるよ。彼の知り合い?」 私 「いいえ、彼の本のファンです。」 彼はドミンゴさんの長男のこれまたドミンゴさんで、 その日は甥ごさんの誕生日会をバルでするそうで、その準備のために ここに来たとのことでした。 ラッキーです! 自分たちの素性を話し、ビジャルバがどんなところか見てみたかったこと、 是非ドミンゴさんの料理を食べたかったこと、などを話しました。 私 「ところで、ヒロは今ここにいるの?」 ドミンゴ 「ヒロは一月に亡くなったんだよ」 8月に中丸氏のお嬢様が、中丸氏が亡くなったことを伝えに来たそうです。 その後、彼の友人知人がバルに全員集まり、皆で号泣をしたそうです。 予想外のことに言葉を失いました。 彼の作品をもっともっと読んでみたかった、そしてもし機会があれば (図々しいのですが)ぜひ会ってみたかったのです。 まだ67歳でした。 ドミンゴさんは彼の年齢を知らなかったそうです。 作品中でも年齢を聞かれると「年齢のことは忘れた」と言っている 場面があります。 とてもショックでしたが、彼のことを知る人に会えたことに多少の嬉しさを感じました。 ドミンゴさんのご厚意でお店の中を見せてもらいました。 渋い店内です。お誕生日会の飾り付けがされていました。 カウンター。 「ハエの糞がこびり付いた…」と描写されていましたが、きれいでした。 「ヘタクソ」な静物画。スペインらしい良い絵だと思いましたけど。。。? ドミンゴさんはお店の奥から写真を出してきて 「スペインひるね暮らし」の出版記念パーティーや、登場人物の写った写真を 見せて下さいました。 きっと私たちのようにこのお店を訪れる日本人が沢山いるのでしょう。。。 ドミンゴさんです。ありがとうございました! この本をきっかけとして、中丸氏の他の作品も購入するに至りました。 聖書、キリスト教、スペインを中心としたヨーロッパの歴史、ドン・キホーテなどを 題材にした作品が多く、いずれも私にとっては馴染みの薄かった テーマばかりですが、彼の軽快な文体(随所に名古屋弁が使われていたり、 分かりやすく噛み砕いた説明)のお陰で、そのようなテーマを勉強する 機会を与えてくれました。 中丸氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
by enmt_es
| 2008-10-26 22:19
| イチくんのタパスな日記
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